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2013年1月26日土曜日

『勝率』の最適解は。


こんにちは。ねこねこです。
m(ΦωΦ)m

内容の順番に脈絡がないのは最初からなのですが、
どうしても書きたい内容が頭の中で浮かんでしまったので(笑)



『勝率』
システムトレードだけでなく、投資をする人であればとても気になる数字だと想います。

それが証拠に『驚異の勝率◎◎%の投資手法を限定公開!!』というような
情報商材の煽り文句がメルマガやウェブサイトで並んでいるわけです。


で、『システムトレードに最適な勝率の目標値』について考え続けて、
明確に理由があり、実現可能な一つの答えが出ました。


目標勝率の最適設定値は『100%』です!(ドヤ顔)


で、この数字をご覧になった際に、
3パターンの反応が生じるのかなぁと予想したり。

・あたりまえじゃん?
・何を出来もしないこと言ってんの?
・ああ、その話ね

私が知らないだけで既出のお話かもしれませんが、
自分なりにやっと納得できたので、宜しければ共有させていただきたく。



ここで、一つ、友人からもらった、とても根元的な『質問』の話をさせてください。

私の師匠であり、素敵な友人でもある『さんちゃん先生』と話していたときのこと。
http://www.sanchan-sanchan.com/


『なぁ、ねこねこ。(←本当にこう呼んでくれてます)
何で株をやる人って”勝ち負け”って”言葉”を使うの?
誰に勝って、誰に負けたの?
何が勝ちで、何が負けなの?
応援したい会社に投資して、損失が出たら”負け”?
何でその”言葉”を使うのかなぁ?』

この質問を受けて、自分は明確に答えられませんでした。



利益が出たら『勝ち』
損失となったら『負け』
その比率が『勝率』

私たちの言葉の定義はこうなっていませんか?
システムトレードに限らず、投資をする人、
ほぼ全て、このパラダイムで日々の取引を、戦略を見ているはずです。


もちろん、間違いじゃありません。
だって、私なんぞよりも、既に明確な結果を出している諸先輩方が
創りあげた『言葉』であり『定義』です。
それに異存の声を上げるつもりはありません。



もう一つ、トレードとは違うのですが。
ジェームス・スキナー師の『成功の9ステップ』で教えていただいたお話。
『日々行動し続けるにはどうすればいいのですか?』というような
質問に対する師の答えだったと記憶しています。

『貴方は電話である商品の売り込みをしています。
過去の実績から、成約率は10%であることがわかっています。
1件成約するとコミッションが2万円貰えます。

貴方が電話をかけました。断られました。貰えるコミッションは?
”質問者:0円です”
違います。

貴方が電話をかけました。成約しました。貰えるコミッションは?
”質問者:2万円です”
違います。

そう思っているから”断られるのが怖くて”行動できないんです。
成約率が10%とわかっていて、コミッションが2万円なら、
10回セールスの電話をすれば1回成約して2万円が手に入るわけですよね。
なら、制約しても断られても、セールスの電話を1回かけたら2千円なんです。

◎◎は如何ですか? → 不要です → 2000円ゲット! イェス!!
◎◎は如何ですか? → 不要です → 2000円ゲット! イェス!!
◎◎は如何ですか? → 不要です → 2000円ゲット! イェス!!
◎◎は如何ですか? → 不要です → 2000円ゲット! イェス!!
◎◎は如何ですか? → 不要です → 2000円ゲット! イェス!!
◎◎は如何ですか? → 不要です → 2000円ゲット! イェス!!
◎◎は如何ですか? → 不要です → 2000円ゲット! イェス!!
◎◎は如何ですか? → 不要です → 2000円ゲット! イェス!!
◎◎は如何ですか? → 不要です → 2000円ゲット! イェス!!
◎◎は如何ですか? → 必要です → 2000円ゲット! イェス!!

そう考えると、電話をして断られるのが楽しくなるんです。

ああ、この人はこんなに早く断ってくれた。
これで2000円手に入ったし、次の人にも電話できる。
ありがとうございます!!

どんどんセールスの電話がかけられるようになるんです。』



この喩え話、何かに似ていません?
そう、正にシステムトレードの考え方そのものです。

上手くいけば利益が手に入る。
その成約率は経験則としてわかっている。
なら、セールスし続ければコミッションは増える一方。
そう、システムトレードと同様に継続すれば良いのです。

異なるのは『リスク』もしくは『必要な資源』と表現できるでしょうか。


セールスのお話では資金的なリスクはほぼ0です。
電話代と経営者側からすれば人件費くらい。
一方で必要な資源は『時間』ですよね。
セールスの電話をかけることが可能な時間は限られていますから。
なので、早く断ってくれたら有り難いわけです。

これがシステムトレードではどうでしょうか。
『資金的なリスク』が発生します。
そのリスク、一時的な損失、ドローダウンが嫌だから
勝率が高い戦術がもてはやされるわけですよね。


もちろん、損失は嫌なものです。
それが一時的だと過去検証の結果から胆をくくっていても。

ですが、皆さん、このことは理解されているはずです。
『リターンを得るためにはリスクは必要』
『何かを得るためには同等の対価か努力が必要』
『人は何かの犠牲なしに何も得ることはできない。何かを得るためには同等の代価が必要になる。それが錬金術における等価交換の原則だ。(『鋼の錬金術師』)』

そうです。
何のリスクも無しに、何の対価も無しに、
儲かるって話は間違いなく詐欺です。
なので『勝率100%』を謳う投資話は確実に詐欺です。
だって、仮に本当だとしたら、貴方に伝えるメリットはゼロですよ?
自分でどっかから金借りてやってりゃいいじゃないですか。



じゃあ、なぜ、この話の冒頭に
目標勝率の最適設定値は『100%』です!(ドヤ顔)
と申し上げたのか。



ここで、もう一度さんちゃん先生の質問を想い出してみます。
投資家の多くは、
投資で利益が出たことを『勝った』と表現します。
投資で損失が出たことを『負けた』と表現します。

なぜこの表現を用いるのか。
この表現は、この言葉は、貴方にとって『正しい』のか。


本来であれば、
投資で利益が出たことを『利益が出た』と。
投資で損失が出たことを『損失が出た』と。
こう表現すればイイだけなのに、何故『勝ち負け』という比喩を用いるのか。


裁量で、自分の判断でトレードをしていて、
尚且つ株式投資が『ゼロサムゲーム』であるという前提に立つならば。
確かに利益が出れば『勝った』と言いたくなるでしょう。
・自分の判断は間違っていなかった!!
・市場に参加している他の投資家からこの利益分の資金を奪ってやった!!
だから『勝ち』と感じます。

逆に損失となった時は。
・自分の判断は間違っていた…
・市場に参加している他の投資家に自分の資金が奪われてしまった…
だから『負け』と感じます。


で、『勝った』『負けた』『勝率は…』という表現を普通は使っているのですが、
逆にこの『表現=言葉=言霊』によって、
貴方自身の『感情』に影響を受けていませんか?
という質問を自分にしてみて欲しいのです。


本来、システムトレードはジェームス・スキナー師の喩え話と同じように
『回数を重ねれば重ねるほど安定化し、利益が積み重なる』
ということを基本とした確率論に基づく投資方法のはずです。

そうであれば、本来は成約してもしなくても、
利益にならなかったとしても、
YES!!やった、この分利益となる可能性が高まった。
いや利益が重なった!!となるはずなのに、
表面的な損失で辛い感情を抱えていませんか?


その『辛い感情』を感じる結果、投資を継続することが困難になっていませんか?
その『辛い感情』を感じたくないから、損切りをせずに塩漬けにして。
見ないことで忘れようとしてませんか?
深層意識は知っているのに。忘れてはくれないのに。


ちなみに、特に男性にとって『負ける』ことは『超絶大な痛み』だそうです。
『負け』を認めるくらいなら『死んだほうがいい』と考えるくらい。
なので、『損失』を『負け』と表現すると、ものすごく感情が波立ってしまい、
損切りを実行することを止めてしまうのでは、と想うのです。



そこで、一つ提案させていただきたいのは
『システムに従った取引で損失が出ること』を『負け』と表現しないこと。
それは『単なるコスト』に過ぎません。
『コスト』を払うことは、貴方が『負ける』ことではありません。
この『コスト』を淡々と払い続けるからこそ、
その代償としてリターンが、利益が得られるわけですから。


私は期待値がマイナスであるため宝くじは買いませんが、
よく言うじゃないですか、『買わなきゃ当たらない』って。
で、その宝くじが外れたときに『負けた~』とは言いませんよね?多分?
そう言う表現をする人だったら、おそらくは買っていないはずです。
だから、大半の人は当たりもしないのに、ずっと買い続けられるのだと想像します。
(ちなみに、私は期待値がマイナスである宝くじは、『買った時点で負け』だと想っています。)


ちなみに、システムトレードできちんと利益が継続する戦略の多くは
・シグナルが発生することが少ない(条件がそろう必要がある)
・シグナルが発生しても約定することが少ない(厳しい条件で発注する)
ため、実際に約定する可能性は結構低いです。
なので、最近は『約定した』ときに『勝った』と感じているのも事実だったり。



では、目指す『勝率100%』の『勝つべき相手』は誰なのか?

ここまで読んでいただいた貴方にはもう読めているはずです。
そう、自分自身です。
自分自身の弱さに勝つのです。
自分自身の弱さに打ち勝った対価としてしか、利益は得られないのです。

それが、とても困難なことだから。
とても困難だからこそ、市場で利益を長期に渡り得ている投資家が少ないのです。

他人に勝てるかどうかは、相手次第で不確定です。
一方で、自分に勝てるかどうかは、
自分の努力次第で100%にすることは可能です。


ですから。
精一杯仕事に取り組んでへとへとになって帰宅して。
身体も心もカラッポで。
何も考えずTVでも眺めて。
晩酌して。
眠りこけてしまいたい氣持ちはよくわかります。


でも、そこで、キツイからこそ、自分に勝てる努力をしましょう。
・その日のデータを読み込んで
・戦術に適合しているかシグナルを求めて
・シグナルがあれば発注して
・決済の指示が出れば、損失が出ていようと、きちんと決済して
・少しでも新しいアイディアを考えて
・1回でも検証して
・投資の結果をノートにつけたり、まとめたりして

この積み重ねができるかどうかが。
自分に勝つ、自分自身の弱さに勝つ。
利益を得続けることが可能な自分となる。
ことなのだと想います。


と、ほぼ95%くらいは自分に向けて書いて来ました。



ジェームス師やさんちゃん先生が教えてくれることの一つに
『毎日使う言葉を大切にしよう』
ということがあります。


毎日自分が発する言葉は『自分の深層意識に対する教育』です。
毎日、シストレで発生した損切りを『負けた』と言ってしまうと、
『損切り』=『負け』だと深層意識が学んでしまいます。

すると『絶対に損切りしなくてはいけない!』と考えたとしても
深層意識が
『損するってことは負けるってことでしょ?』
『負けるのは絶対嫌だから、損切りで確定するのは止めとこうよ。』
『負けるのやだ、絶対やだ、死んでもやだ。だから損切りもやだ。』
と、貴方の勇気ある行動を止めようとしてくるのだろう、と。

自分の学んだことと、自分自身の行動から考えていることでしかありませんが、
今後の投資において結果を出すことで、
この考え方が検証できるかな、と考えています。


なので。
斉藤さん、西村さん。
『システムトレードの達人』の検証結果等での
『勝率』って表記、変更しません?(笑)
ユーザーが利益を重ね続ける確率が、少しでも上がるかもしれませんよ。

勝率 :利益取引率
勝ちトレード :利益取引
負けトレード :経費取引

とか。
とても野暮ったいですが(苦笑)



ちなみに、私の現在運用している戦略(戦術群)を
2011~12年の2年間複利で検証すると以下の様な結果となっています。
(2000~2009年で検証と最適化を行なっているため、
それ以降のデータをフォワードテストとして使用しています)

取引は信用を含めて750万円で、1銘柄あたり25万円を上限としています。


 利益取引率 : 62.93 %
 利益取引回数 : 910 回
 経費取引回数 : 536 回
 ±0取引回数 : 2 回

 平均損益(円) : 4,230 円   平均損益(率): 1.89 %
 平均利益(円) : 14,423 円   平均利益(率): 6.88 %
 平均経費(円) : -13,058 円   平均経費(率): -6.56 %

 合計損益(円) : 6,125,557 円   合計損益(率): 2,741.55 %
 合計利益(円) : 13,124,903 円   合計利益(率): 6,260.21 %
 合計経費(円) : -6,999,346 円   合計経費(率): -3,518.67 %

 最大連利取回数: 18 回
 最大連経取回数: 9 回
 最大ドローダウン(簿価ベース): 267,642 円(2012/09/24)
 最大ドローダウン(時価ベース): 475,284 円(2012/06/04)
 PF : 1.875
 平均保持日数(イグジット済み銘柄のみ): 6.17 日




2年間の開場日数を500日とすると、取引は約1500回なので一日平均3取引。
1取引あたりの平均損益が4000円なので、一日平均+約12000円。
で、一日平均して20銘柄程度の発注を実施していますから、約定率は15%。

この数を多いと感じるか、少ないと感じるか。
この約定率で、毎日の検証とシグナル検出と発注を続けられるか。

それがシストレを続けられるかどうかの自分の分水嶺なのかな、とか想います。



今回の記事はえらく氣合が入りました。
書き始めたのが水曜日。書き終えたのが土曜日。
4日かかりました。(笑)
よろしければ、ご感想をお聴かせ願えるととても嬉しいです。


あくまでも、自分が学び考えた事象であり、
真実なのかどうかは証拠もありませんが。
ですが、少なくとも私にとっては実体験に拠る現時点での考えです。

皆様にとって素晴らしい週末となりますように!

ねこねこ 拝 (ΦωΦ)ノシ

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