ページ

2013年5月25日土曜日

ドローダウンをコントロールする資金管理について。

ねこねこです。お楽しみ様です♪


皆様、この数日(2013年5月23日、24日)の乱高下は
無事乗り切られているでしょうか。

私は含み益が半減しておりますが、
まあ、それは仕方ないかなぁと、そこそこ落ち着いて眺めています。

悔しいけどね!(苦笑)


ま、氣を取り直して。

 Λ Λ
(①ω①)ノシ~♡

うん、この絵文字も猫っぽいですね。


さて、ジェームス・スキナー師のお金に関する指導・講義の中で
『プロのギャンブラーが行う資金管理』
というコンテンツがあります。


詳細は述べ(られ)ませんが、要点としては
『自分の懐が痛まない条件を構築して、その上で勝負する』
ということ。

恐怖・欲望・退屈というギャンブルに影響する感情の波を
できるだけ小さくすることが利益を得る秘訣と理解しています。


それを、私たちシステムトレーダーの
適切な資金管理に応用できないものかなぁと考えていたのですが。



資金管理について重要な事項を考えると、以下の要素となるでしょうか。

・あなたの資金量
・あなたの最大DD許容率
・戦術・戦略の最大DD率
・戦術・戦略の利益率


これらの中でも、第一に定めるべきは最大DD許容率と考えます。

自分が資金のどれだけをドローダウンというコストとして支払っても
『その後、心を折らずにトレードを継続できるか』
という心理的な側面。

そして、実際に最大ドローダウンが生じた際に復活に必要な日数という資金的な側面。


それを考える上で、一つ注意しておきたい事項として。

例えば100万円の資金をシステムトレードに充当予定とします。
あなたが創り上げた戦術・戦略の最大ドローダウンが20%で、
あなたの許容できる最大ドローダウンが20%だったときに。

『やった!それなら100万円全てを、戦術・戦略で運用してOK!!』

だと思いますか?


私は思ってました。
で、大きな痛手を喰らいました(涙)


仮に、100万円でトレードを開始した初日に大きな損失が出ました。
ですが、幸運にも上記条件で最大ドローダウンは20%(―20万円:残額80万円)で
収束したとします。

さあ、そこから再度利益を重ねるぞ!と心機一転トレードを始めようとしたとき、
当初とは何かが違うんですよ…

そう、投資できる元本が減少しているのです。

そうすると、まず最初の20万円という損失を埋めたいのですが、
元本が8割に減っていますから、
そこから得られる平均利益も8割程度に減っていることにお気づきでしょうか?

とすると、利益の積み重ねが想定、当初の検証結果から
一気に遅れることは自明の理です。



皆様が良く目にするであろう、こんな表が在ります。


値下がり率 ±0に戻すのに必要な上昇率
10% +11%
20% +25%
30% +43%
40% +67%
50% +100%
60% +150%
70% +233%
80% +400%
90% +900%

例えば、ドローダウンで元本の20%を失ったとすると、
そこから元の状態に戻すまでには
減った元本を起点として+25%の利益を重ねる必要があります。

50%を失ったとすると、
減った元本と同等額(+100%)稼いでやっととんとんです。

でも、考えてみて下さい。

安定的に資産を増やそうとして始めたシステムトレードで、
ほぼ間違いなく生じ得るドローダウンにより仮に資産を半分に減らし、
その上で、
当初想定していた半分のスピードで、
元本に戻すためのトレードを行う…

多分、シストレを開始したばかりであれば、心が折れると想います。
おそらく、自分であればほぼ確実に投げ出してます(笑)


ということで、必要なのは
『ドローダウン時にも本来想定している検証結果に従う形でトレードが継続できること』
であると仮定するならば、
『最大ドローダウンとなった際に保有している資金を、投資に充当する元本と考える』
のは如何でしょうか。


従って、元本が100万円あり、20%の最大ドローダウンを許容出来るのであれば、
X(最大DD額)+Y(投資充当資金)=100
0.2Y=X(投資充当資金の20%が許容できる最大DD額)
1.2Y=100
Y≒83.3
X≒16.7
となり、最大DD額16.7万円をプールして83.3万円の資金で投資を行えば、
仮に最大DDを一番最初に喰らったとしても、
83.3万円という当初想定し、検証に用いた資金での投資を継続出来ます。



わかりやすく表現すると

許容最大DD率 投資資金(検証元本) 用意する元本
10% 100万円 110万円
20% 100万円 120万円
30% 100万円 130万円
40% 100万円 140万円
50% 100万円 150万円

投資資金(検証に用いる額、運用に用いる額)とドローダウン時に支払うコストを
合わせただけ元本を用意しておけば良い、ということですね。
(50%以上のDDを許容している人は多くないと思うので、それ以上は割愛)



ドローダウンに関する一つの実例をお示ししたいと思います。


これは私の投資状況を示したグラフですが、
8月からのグラフをご覧いただければ、まあまあの資産推移に見えるかもしれません。



が、が、が。

このグラフ、何か情報が抜けているのです。



もちろん、このグラフそのものを偽造した訳じゃないですよ。


『嘘』は述べた情報の中にあるのではなく、
『嘘』は述べていない情報の中にある。



そう、このグラフの『嘘』。
このグラフで述べていない情報。


…8月以前の資産推移です。




やっとこの情報を提示することができました。


昨年度のドローダウンで、私は3割以上の資金をコストとして支払いました。

すると、7割となった元本で投資することになりますから、
再度資金管理と戦術・戦略を組み直す必要が生じました。

2012年後半は本当に苦しかったですね。


そう、私も先に述べた『最大ドローダウン分の資金を確保しておく』という
考え方をしていなかったために、昨年度後半はかなり苦しい思いをすることとなりました。

どれだけ練りこんだ戦術でも。
その戦術の強みを活かしあった戦術であっても。
統計学に基づく投資をする以上、ドローダウンは避けられません。

だからこそ、それを前以て織り込んでおくしか、対処方法は無いのだと思います。



正直な意見を述べます。

最大ドローダウン、3割を許容するのは…止めとけ(笑)

苦しいよ。



ということで、ドローダウンと資金管理の考えについて。
更に続きます。

この週末も素晴らしい時間となりますように!!

0 件のコメント:

コメントを投稿